ネットショップにおけるショップコンセプトの作り方

ネットショップでの成功の秘訣はリピーターを育成する事です。
そして、その為に必要なのは専門店化。
その専門店化をする上で、とても大切なのがショップコンセプトの設計なんですね。

この記事を読むことで、競争相手から一歩抜け出る為の
優れたショップコンセプトを設計方法が理解できます。

ショップコンセプトとショップ戦略

ショップコンセプトは、ショップの戦略と表裏一体です。
では、ショップ戦略とは何でしょうか?

誰に対してどのような商品を、どのような位置づけで
販売していくか?という事です。

そしてこの戦略を、簡潔な言葉で表現したものがショップコンセプトです。

さて、上記の誰に対してどのような商品を、という部分は分かりやすいかと思います。
ただ、どのような位置づけで、という部分はピンと来ないかもしれません。
これは、マーケティング用語でいえばポジショニングの話です。

例えば、家電を取り扱う専門店を開くとします。
この家電店に個性を持たせる為、コンセプトを検討します。
あるお店は『ハイクオリティな高級家電専門店』。
そして他のお店は『デザイン重視のスタイリッシュな家電専門店』。

ところが、この二つのどちらにも属する製品が存在する訳です。
ハイクオリティでスタイリッシュな製品。
でも、お客様から見た価値は別なんですよね。
つまりショップコンセプトは、この一つの製品に各々違う役割を与えている訳です。
これが、ポジショニング。

別の例をあげますね。
僕は、あるブランドのおもちゃを扱っています。
これは、ドールハウスに近いものなのですが、
そこで、100円ショップで売っているミニチュアの敷物を販売しています。
100円ショップでは、これはインテリア雑貨なんです。
でも、僕のお店ではドールハウスのアクセサリの絨毯として販売しているんです。

そうすると、100円で仕入れたものが約6ドル(約650円)で売れたりするんですね。
つまり、この単なる小さな敷物に新たな価値を提案しているんです。
ですからポジショニングというのは、非常に重要なんですよね。

少し話が横にそれたので、元に戻します。
ショップ戦略とは、『誰にどのような商品をどのような位置づけで販売するか』でしたよね。

ハイソな顧客に対して、
日本製の家電製品の中から高級家電製品を選択し、
高級家電専門店として販売する。

これを顧客が直感的に分かりやすい言葉で、
簡潔に表現したものがショップコンセプトです。

という位置づけで販売する。
そして、これを簡潔な言葉で置き換えたものがショップコンセプト。

ショップコンセプトの役割

◆顧客にお店の個性を周知する

ショップコンセプトは、お客様にこのお店が、
どのようなお店かという事を知らせる為のものです。
日本の小売店の例です。
ドン・キホーテ 驚安の殿堂
セブン・イレブン 近くて便利
ユニクロ ライフウェア
アスクル 事務用品が明日届く

そして特にネットショップにとっては、コンセプトはより重要です。

リアル店舗だと、地理的に限られたエリアでの競争です。
アクセスの良さで、顧客を取る事が可能です。

でも、ネットショップは、ネット上の全ての同業者が競合なのです。
越境ECなら世界中の事業主が相手です。
つまり、個性を際立たせないと勝てないんです。

◆リピーターの育成には、ショップコンセプトが必須

さて、ebayやamazonなどで既にEC販売をされいる方は、
ショップコンセプトが本当に必要かという疑問を持たれるかもしれません。
それは、商品単品で販売可能だからです。
特にamazonの場合は、ストアの存在感がありません。
商品中心のプラットフォームです。

ただ、商品単品で販売していても、リピーターを創出する事は難しい。
コンセプトがあって、そこに共感したお客様が、
繰り返し足を運んでくれるから、効率の良い販売活動が出来る訳です。
僕がamazonを薦めない理由は、そこです。

◆ショップコンセプトはお店作りの全ての指針となる

ショップコンセプトは、お店作りの指針になります。
お店におかれる商品ラインナップや、デザインなどです。
これを徹底してコンセプトに合わせていく必要があります。

例えば、コンセプトに激安と入っているのに、高級志向の
商品が並んでいると、お客様は混乱します。
高級なビジネスアイテムを扱っているのに、
ピンクを貴重としたファンシーなデザインだと、強烈な違和感を覚えます。
こうなると、変なお店という印象と共にお客様は去っていきます。

ショップコンセプト設計のポイント

ショップコンセプトは、ショップ戦略と表裏一体と書きました。
ですので、ここではコンセプト設計を戦略立案の一部という位置づけで注意点を述べます。

①ニーズの有無を見極める事

まず一番大切な要素は、“ニーズがある”という事です。
コンセプトを立てるという事は、必然的に商品をコンセプトに沿って絞るという事です。
ですから、その商品群にニーズが無いといけません。

越境ECの場合、ニーズは海外での知名度や人気度です。
(輸入の場合は、国内での知名度や人気度)
これらはキーワードの検索数や、マーケット規模で測る事が出来ます。
キーワード検索数なら、GoogleのKeyword Plannerなどいくつかツールがあります。
マーケット規模も、ebayならTerapeakというツールで簡単に把握できます。

ちなみに、ニーズを創出するというアプローチもあります。
成功すればそのリターンも莫大になりますが、
顧客を教育する為のまったく別のアプローチが必要となります。
売り物があらかじめ決まっている場合は、そこからスタートする必要があるケースも多いですが、
この解説は、また機会を改めます。

まずは自分のショップのコンセプトとその商品群にニーズがあるのか、
これを丹念に調べる事が最も大切な事です。

②的確にアピールする事

効果的な方法を二つだけ紹介しておきます。
それは、対象とした顧客に対してあなた向けのメッセージだという事を伝える事です。
例えば、『大人の女性の為の・・・』とかいうやつですね。

そして、二点目。顧客に提供できる価値や、競争優位性のアピールです。
ドン・キホーテの『激安の殿堂』はまさにそうです。

ただ、一つ注意が必要です。
小規模事業者の場合、安さを売りにしない方が良いという事です。
薄利多売は、強者の戦略です。
もちろん独自の仕入れの強みがあって、
安売りしても十分に利益が取れるなら別です。
でも、一般的にスモールビジネスの場合は、安売り競争では不利です。

それに安さを求める顧客は、ロイヤルカスタマーになりにくいです。
安さを求めてスーパーを使い分ける、やりくり上手な主婦のような顧客です。

だからそれ以外に何を競争優位としていくか考えるべきです。

③簡潔で分かりやすくユニーク

ここまではコンセプト(戦略)立案です。
最終的に、これを言語化しなければいけません。

このコンセプト化のいい例として、パッと頭に浮かぶのは、
グルメリポーターの彦摩呂さんです。


「お口の中が宝石箱や~」とか「焼鳥の構造改革や~」とかいうやつ。
つまり、誰もが共通概念として持っている単語を、
うまく料理に当てはめて印象付けている訳です。

こんなユーモアたっぷりのショップコンセプトが作れれば言う事ありませんよね。

ショップコンセプトの実践例

最後に、僕のストアのショップコンセプトを実践例として紹介したいと思います。

僕はebay上にストアを持っています。
あるブランドのおもちゃの専門店で、コレクターが主なお客様です。

僕が最初に立てたコンセプトは、以下でした。
「○○(商品名)で世界最多の品揃え」
だからありとあらゆる仕入れルートを通じて、
扱えるものは全て扱うようにしました。
その結果、おそらく品揃えでは世界一になれたと思います。
そして、コレクターの間での認知度も極めて高くなりました。

ただ、このコンセプトで行き詰まりも感じてきました。
ebay内でのシェアも50%を超えた為、伸びしろがなくなってきた事。
そして、商品が多くなりすぎて、ストアが雑然としてきた事です。

こうなってくると、戦略もコンセプトも見直す時期です。

そこで着目したのがコレクターが何を求めているかです。
それは、単なる収集だけではありませんでした。
多くのコレクターがそのおもちゃでディオラマを作っていたんですね。
ですので、僕はディオラマ作成に使えるようなミニチュアアイテムを商材に加えました。
まだコンセプト化していませんが、
「○○(商品)コレクションを楽しむ為の百貨店」
というところでしょうか。

そして、もう一点。
雑然としたストアを解決する為に、
今、博物館の様なお店作りを目指しています。
お客様から、見ているだけで楽しいと言われる事が多いんですよね。
だから、年代ごとにカテゴライズして、デザインも博物館風にして。

こちらも、明確なコンセプトは打ち出していませんが、
「購入できる○○(商品名)博物館(仮)」なんていいですね。

まぁコンセプトが二つあるとややこしいので、
どちらかに絞るか、併せ業にするかこれから考えます。
そして、こういったコンセプトを明確打ち出しながら、
よりお店を発展させていきたいと思っています。

 

ショップコンセプトは、ネットショップの成否を左右します。
みなさんも是非頭をフルに使って、
ユニークなショップコンセプト打ち出してください。